【日本庭園完成】井戸からの湧き水が「人生の流れ」を描く。自然と調和するやすらぎの空間

こんにちは。鎌倉 三河屋本店の鈴木です。
8年の歳月をかけて進めてまいりました「三河屋本店プロジェクト」。いよいよ建物や準備も最終段階に入り、グランドオープンの日が目前に迫ってまいりました。
本日は一足早く、完成したばかりの「日本庭園」を皆様にご案内いたします。
地下の井戸から汲み上げた清らかな湧き水が流れるこのお庭は、庭匠の星氏によって「自然を感じられる安らぎ」と「ご縁を結ぶ縁起の良さ」をテーマに仕立てられました。随所に込められた職人のこだわりと、心地よい庭の魅力を少しでもお届けできたら嬉しいです。

完成前に庭匠の星さんにインタビューしたブログはこちらをご覧ください
鎌倉 三河屋本店の庭の設計と職人のこだわり

 

完成した鎌倉 三河屋本店の日本庭園

 

庭の設計テーマ

「自然の状態に近く、自然を感じられる安らぎ、そして縁起がよい」というコンセプトを置いて設計しました。緑と石と水が調和した空間で、客席から庭を望んだ際に肩の力を抜いて深呼吸ができるようなやすらぐ贅沢さを追求しています。ごちゃごちゃさせず、シンプルで清浄な空間の中で自然を感じられる設計です。

食事場所から見えるお庭の景色

 

全体設計について

最大のこだわりは、人生の「流れ」を生み出す水の表現です。縁起の良い水鉢から湧き出た水が川となり、人生という大海原(小池)へと清らかに流れていくストーリーを描いており、これから門出を迎える新郎新婦様の人生を祝福する想いを込めました。

また、庭園内に高い山と低い山、そこに流れる川を作ることで自然の景色を凝縮する「縮景(しゅっけい)」の技法や、対象物を全て見せるのではなく木々越しに見せる「見え隠れ」の技法を取り入れ、限られた空間に奥行きと物語を持たせました。

離れの下にある井戸から水を汲み上げています。井戸水は使えば使うほど水が清らかになると言われ、日本人が大切にしてきた水神様を大切にするという意味も込められています。

 

庭の置物

宝型灯篭(たからがたとうろう): 庭の入り口に配置。頭部がひょうたん型で、打ち出の小槌や巾着袋といった縁起の良い「宝尽くし」の模様が彫られています。

庭の入り口。左側の宝型灯篭が皆様をお迎えします

 

宝型灯篭。打ち出の小槌や巾着袋があしらわれています

 

九曜紋(くようもん):新郎新婦様がゲストの前に現れるところに、九曜紋を設置。その先が清浄な空間という結界の役割を持っています。中央に大きな丸が1つあり、その周囲を8つの小さな丸がぐるりと囲む形をしています。「曜」は星を意味し、古くは天文学や占星術において、太陽・月・火・水・木・金・土の7つの星に、羅睺(らごう)・計都(けいと)という2つの架空の星を加えた「九曜星」を信仰していました。この九曜星を図案化したものが九曜紋です。星の力で四方八方からの災いを払う(八方除け)とされ、古くから武将の家紋や神社の紋などとして大切にされてきたと言われています。

九曜紋。八方除けの意味があり、中央に大きな丸が1つあり、その周囲を8つの小さな丸がぐるりと囲む形

 

結い(ゆい)鉄鉢型水鉢: 水の流れの源流となる水鉢で、両家や皆様とのご縁を「結ぶ」という願いが込められ結いの絵が描かれています。宝型灯篭と結い鉄鉢型水鉢は茨城県の伝統工芸士・加藤氏による作品です。

結い鉄鉢型水鉢。両家や皆様とのご縁を「結ぶ」という願いが込められ結い

 

濡れ縁と栗丸太: 水鉢の近くには、日本で最も古い大工道具の一つ「ちょうな」で削り出す名栗(なぐり)仕上げを施した栗丸太が使われています。自然の石の形に合わせて削り取る「光付け」という技法で、100年続く建物に調和する柔らかい表情を作り出しています。

濡れ縁と栗丸太と水鉢

 

寄せ灯篭: 元々あった鎌倉石の山灯篭を配置しています。台座が破損していたため、補修し、部屋側を照らすように復活させています。

寄せ灯篭。三河屋本店に元々あった山灯篭

 

こだわりの石

安曇川石(あどがわいし): 敷石(石畳)には、庭匠が片道6時間かけて2回も滋賀県まで足を運んで選び抜いた希少な川石を使用。角が立ちつつも平らで、様々な色が混ざる温かみのある表情が特徴です。目地が十字にならないよう、一つ一つ配置しました。

安曇川石。目地が十字にならないように一つ一つ配置

 

一二三石(ひふみいし): 洗い出しの部分には「1、2、3」と小石を散りばめる、日本の伝統的で遊び心のある模様があしらわれています。

一二三石。「1、2、3」と小石を散りばめる、日本の伝統的で遊び心

 

東京サガン(砂岩)と浅間石: 池や川の底には優しい表情の東京サガンを使用して自然な川底を再現し、石積みには保水性の高い北軽井沢の浅間石を使用して苔の定着を促しています。

東京サガンと浅間石

 

庭に四季と奥行きを与える植栽

コメツガ(米栂): 高さ3mほどの常緑針葉樹で、庭の奥に高い山の景色と背景を作り出しています。
もみじ(紅葉): 山から取り出して街の環境に1年以上慣らした、線の細いものを厳選して植樹し、四季の移ろいを表現しています。
アオダモ・ツリバナ: 山の里の風景を切り取るため、根元から複数の幹が出る「株立ち」のアオダモや、赤い実が風に揺れる姿が美しいツリバナを取り入れています。
縁起の良い下草: 足元には千両、万両、十両(ヤブコウジ)といった赤い実をつける縁起の良い植物が植えられ、地面は風情ある苔で覆われています。

四季折々で表情を変える植栽が植えられています

 

鎌倉 三河屋本店の日本庭園はいかがでしたでしょうか。
写真ではお伝えしきれない水のせせらぎや、四季折々の自然の息吹を、ぜひ直接ご来館いただき、肌で感じていただければ幸いです。

ご結婚式をご検討中の新郎新婦様は、ぜひブライダルフェアにてこの特別なお庭をご体感ください。
また、5月18日からはレストランもいよいよオープンいたします。美しい庭園を眺めながらの特別なお食事を、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。