こんにちは。鎌倉 三河屋本店の山本です。
結婚式の「披露宴」というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
新郎新婦にスポットライトが当たり、さまざまな演出を見届けながら食事をし、拍手を送る――そんな光景を思い浮かべる方が多いかもしれません。
ですが三河屋本店では、「演出よりもゲストとの時間を大切にしたい」というお気持ちのおふたりへ、「披露宴」ではなく「祝宴」という時間をご提案しています。
それはおふたりが主役の結婚式ではなく、大切な方々におもてなしをする、一緒にその時間を楽しむ宴という立ち位置を大切にしているからです。
形式にとらわれず、食事会の延長のような和やかさで過ごす時間をお届けしたい。そんな想いを込めて創り上げる「祝宴」について、「空間」「料理」「歓談」の3つの視点から紐解きます。
空間――日本家屋の趣がもたらす、心温まる時間
祝宴の場となるのは、「福蔵 Fukuzo」というお部屋。三河屋本店の創業者「竹内福蔵」への敬意を込めて名付けられました。一般的な会場は長方形であることが多いですが、ここはL字型になっています。
その理由は、かつて商家であった三河屋本店の前室やお座敷、離れとして使われていた空間を、そのまま活かしているからです。そのため、会場の中央には柱や梁が残っています。実はリノベーションを行う際、ゲストの利便性を考えて「柱のない四角い空間」にする案もありました。しかしそれでは、外観だけが文化財で、お部屋の中で刻まれてきた歴史的価値が失われてしまうと考え、あえてこの構造を残す選択をしたのです。
このお部屋の最大の特徴は、L字になっている大きな窓から美しい日本庭園を望めること。この庭園は「自然を感じられるやすらぎ」と「ご縁を結ぶ縁起の良さ」をテーマに仕立てています。思わず深呼吸をしたくなるような趣が漂い、ゲストの緊張も解きほぐしてくれます。どの席からも庭園を望むことができるため、非日常的でありながら、リラックスしてゲストとの会話や食事を楽しむことができます。
「祝いの宴」を楽しんでいただくために、同じ席に座り続けるのではなく、自由に移動しやすいのもこの会場のポイント。「演出なしでゲストが退屈しないだろうか」と思われるかもしれませんが、新郎新婦様とゲストの間を隔てる大きなテーブルも、段差もないこの空間なら、その心配はいりません。物理的な距離が近づくだけでなく、行き来し合うことで心理的にもハードルが下がり、大切なゲストとありのままの姿で過ごすことができるのです。
特別な日だからこそ、肩の力を抜いて心地よく過ごしていただきたい。そんなゲスト想いの新郎新婦様のお気持ちがそっと伝わる、祝宴の空間です。
料理――心に刻まれる「肉割烹」のおもてなし
祝宴に欠かせないのは、ゲストへの最大の恩返しとなるお料理です。三河屋本店では、日本でも珍しい「肉割烹」をご提案しています。
結婚式の料理といえばフレンチ。かつてはそれ自体が特別な体験でしたが、今では結婚式=フレンチというイメージがつき、定番化しています。
そんな背景に対し、私たちは「一生に一度の晴れの日に、そこに集う全員が宴を囲むように美味しい食事を楽しんでほしい。もっと心が動くお料理をお届けできないか?」という想いがありました。そこで、年齢や性別を問わず愛されるお肉を主役にし、最初から最後までお肉の多様な魅力を楽しめる「肉割烹」を、三河屋本店の完全なオリジナルで開発しました。
そもそも割烹とは「切る(割)」「煮る(烹)」に由来しており、素材の活かし方を重視した調理のこと。素材本来の旨味や、旬の食材を楽しめるのが特徴です。
そんなこだわりで美味しさを最大限に引き出した料理を、大切な人たちと囲い、楽しんでいただきたい。形式や儀礼を重んじる「懐石料理」よりも、私たちが考える「祝宴」にふさわしいスタイルでお届けしようと考えました。
料理の開発にあたり大切にしたことは、「さまざまな部位を、さまざまな調理方法で召し上がっていただく」という考え方です。お肉の希少性や高級志向ではなく、一皿ごとに「こういう食べ方があるんだ」と発見や驚きを感じていただけるように仕立てました。また、鎌倉や湘南の食材を取り入れたり、もたれにくい構成にしたりと、最後まで美味しく楽しんでいただく工夫をしています。
人生の門出となる食事が、ゲストとの会話を自然に後押しし、幸せな気持ちとともに記憶に残るように。そんな願いを込めて、他にはない最良のお料理と上質なおもてなしの時間をお届けします。
※肉割烹の開発秘話については、こちらのブログもご覧ください。
歓談――心を通わせる「歓談」を主役に
演出により盛り上がりをあえて創らなくても、美味しい料理とお酒があれば、自然と会話は弾んでいくもの。とは言っても、「本当に演出はしなくて良いのだろうか」と不安に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、私たちは「歓談こそが祝宴の中心」だと考えています。
自然に生まれる歓談に加え、私たちは「ゲスト紹介」という時間をご提案しています。新郎新婦様が自らマイクを持って、ゲストのテーブルを周り、お一人お一人を紹介する時間です。思い出のエピソード、自分たちにとってどれだけ大切な方であるか、そしてこれから先も「よろしくお願いします」、を伝えられる時間です。
新郎新婦様からの紹介を通じ、こんな方が来ているんだ、とゲスト全員に伝わることで、その場にいる人同士が自然につながっていきます。はじめは様子を伺っていたゲストも、さまざまなエピソードに笑顔がこぼれ、初対面の親御さんとご友人がすっかり意気投合した、なんてことも。会場がまるでひとつの家族のような温かい雰囲気で満たされます。
普段は面と向かって言いづらい感謝の気持ちも、ゲスト紹介ではまっすぐに伝えることができます。新郎新婦様だけでなく、ゲストにとっても特別な思い出として刻まれる一日になるはずです。
余興や演出に時間を使うのではなく、美味しい食事とお酒を楽しみながら、これまでの感謝を伝え、これからの関係性を濃くしていく。そんな「語り合う祝の宴」こそが、三河屋本店が目指す結婚式の姿です。
慌ただしく過ぎていく日々の中で、仲睦まじかった人と疎遠になってしまったり、仕事を共にしていてもお互いを深く知る機会がなかったり、といったことがあるかもしれません。だからこそ、自分たちにとって大切な人たちと、同じ空間に集まり、同じ時間を過ごす――それはとても貴重なことのように思います。
100年の歴史が刻まれた空間で、美味しい料理を囲み、心ゆくまで語り合う。その時間は何よりも贅沢で、この先の人生を豊かにしてくれるはずです。
おふたりは大切な方々と、どのような時間をお過ごしになりたいですか。ブライダルフェアにて相談も承っておりますので、ゲストへの想いや叶えたいおもてなしの形を、ぜひお聞かせください。三河屋本店の「祝宴」を通じてお手伝いできることを願っています。
