タイ・バンコクの工場視察。「椅子とテーブル」の制作の裏側とデザインのこだわり

こんにちは、鎌倉 三河屋本店の鈴木です。
先日、館内で使用する家具の制作現場を視察するため、タイ・バンコクの工場へ行ってきました。本日のブログでは、その視察の様子と、家具のこだわりを皆様にご案内させていただきます。

視察の目的は
・どんな人がどんな想いで作っているのかを自分たちの目で確かめ、その物語をお客様に直接お伝えするため
・デザイナーと何度もやりとりを重ねて作り上げたオーダー家具が、理想通りのクオリティで仕上がっているかを確認するため

 

オリジナル家具のデザインの希望

鎌倉 三河屋本店の空間に合わせて、使用用途を加味しながら鎌倉 三河屋本店をより引き立てるデザインを意識しました。

会場のテーブル
会場の印象を大きく作るテーブルには、プロジェクトを開始したときからこだわりがありました。それがこちらの二つです。
・木の質感や美しさをそのまま見せるため、クロスをかけない仕様
・結婚式もレストランも円卓を採用し、会話が弾む設計

 

会場の椅子
日本建築に合う椅子のデザインであることと、その空間を損なわない作りにすることに重点をおきました。
・天井の高さに合わせて、空間が重くならないよう椅子の高さを設計
・背もたれに抜け感があるように
・お食事中、2時間半にわたって寛げる座り心地
・人数に合わせた柔軟な対応ができるよう、スタッキング(積み重ね)機能

 

石の蔵のベンチ
石の蔵は石がメインとなる空間であるため、その石の雰囲気を引き立てるデザインにしました。
・重厚な石の空間のなかで、軽さを出した木のベンチ
・吸放湿性に優れ、快適な座り心地を実現する本革

 

現地で分かった家具へのこだわり

制作現場を視察し、デザイナー松尾さんの意匠へのこだわりとpodium社の技術の高さに驚かされました。それと同時に、コーディネーターの澤田さんが毎週工場へ行き、進捗を確認してくれていたことも分かりました。

披露宴会場のテーブル
・「板目」と「柾目」を交互に貼り合わせるという、当初は工場側が嫌がるほど手間の掛かる手法を実現してくれた
・のっぺりとした塗装ではなく、染めによって木目を美しく見せる
・無垢材の接着に長時間を要するため、1日にわずか3台しか縁の貼り合わせができない手間がかかっていること

「板目」と「柾目」を交互に貼り合わせ、木目を美しく出せるデザインに

 

無垢材の接着の様子。1日にわずか3台しか縁の貼り合わせができない工程

 

テーブルの表面の写真。木目が美しく出ています

 

披露宴会場の椅子
・この椅子のイメージを実現できるのはPodium社だと直感的に感じたそうです
・木の柔らかさやデザインの繊細さをキープしたまま、スタッキングできるようにするのは非常に難しかった
・まずプロトタイプ(モックアップ)を作成し、問題がないか入念にチェックしてから本製作に入った

プロトタイプを作成し、デザインを確認した上で製作に入りました

 

石の蔵のベンチ
・シンプルなデザインのなかに、抜きの部分を作り、貫の部分をアーチ状にするなど、細かな意匠を組み込んだ
・ダブルステッチを採用してスムースな座面に仕上げた

アーチ状の貫を製作している様子。

 

座面の縫い合わせをダブルステッチで

 

Podium(ポディウム)社のご紹介

今回、私たちの難しいリクエストを見事に形にしてくれたのは、タイのバンコクにある「Podium」という家具工場です。Podiumはタイ・バンコクを拠点とする、世界的に評価の高い家具ファクトリー&ブランド。Atelier 2+とデザインした「ENSO SERIES」や、スウェーデンのインダストリアルデザイナーであるKarl Malmvall氏とコラボレーションした「LOOM」コレクションなどを展開しています 。スカンジナビアのモダンなスタイルを受け継ぎ、ペーパーコードなどの伝統素材と、厳選された高品質なアッシュ材を組み合わせた家具作りを得意としています 。1脚10万〜15万円クラスのハイクオリティな家具を多数手掛ける、圧倒的な技術力を持つ工場です。

 

海を越え、多くの人々の手と想いを経て完成した鎌倉 三河屋本店の家具たちでした。現地で実物を見たことで、より家具への愛着が強くなり、大切にしていきたいと感じました。
これらの家具は3月末に納品される予定です。
皆様にお披露目できることをとても楽しみにしています。

 
視察の様子をYouTubeにアップしましたので、ぜひこちらもご覧ください。