こんにちは、鎌倉 三河屋本店の鈴木です。
2026年春のグランドオープンに向け、現在、三河屋本店母屋の内部で発掘調査が進行中です。
本日はその様子をお伝えいたします。
鎌倉 三河屋本店は、「北条時房・顕時邸跡(鎌倉市No.278遺跡)」として史跡名称が名づけられています。
北条時房は鎌倉幕府二代執権・北条義時の弟であり、
幕府の安定に貢献した重要人物です。
その息子・顕時も評定衆として幕政を支え、北条氏の隆盛を支えました。
そんな歴史上の人物が暮らした場所。
それだけでもロマンに満ちています。
鎌倉では、土地を掘る工事には必ず発掘調査が求められます。
当店も例外ではなく、母屋の構造補強に伴い、3月から発掘調査を開始しました。


発掘調査では、中世の溝状遺構や「かわらけ溜り」、土坑や柱穴などが続々と発見。
かわらけは素焼きの酒器であり、鎌倉時代の宴席で用いられました。
さらには中国から渡ってきた舶載青磁器の小片も出土。


調査されている方からは、「かなり位の高い方が住んでいたのではないかと推測できる」と仰っていました。
遠い昔、この地で交わされた宴の様子を想像すると心が踊ります。
また調査中に見つかった柱穴は、
現在の三河屋本店とは別の建物のものと推定。
どのような建物がいつの時代にここに存在していたのか。
その詳細を解明するために、現在も丁寧な調査が続けられています。


当初の調査は4月末までの予定でしたが、
貴重な発見が相次ぎ、追加調査を実施。
5月中には完了予定で、無事に工事が再開される予定です。
歴史と現代が重なるこの場所で、
人生の節目となる結婚式や特別な食事会を催す。
そんな贅沢な時間を想像し、ぜひ完成を楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。